和製ミュージカル待望論-ミュージカル初心者のための基礎知識について|ミュージカルが表わすものとは

和製ミュージカル待望論

海外、特にアメリカで人気があるものは、日本に輸入されて人気が出ることが多いですよね。その数少ない例外の1つがミュージカルです。特に舞台のミュージカルは、原語で上映されるものはもちろん、翻訳された作品でも大成功した例をあまり聞きません。セリフが全部歌で進行するなんてワザとらしい、という意見ももっともですが、それだけが理由とは思えません。大きな問題の1つは、日本語と英語の性質が違うことにあります。英語は人称代名詞がものすごく少ない言語です。

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対象がどんなに偉い人でも、どんなに嫌いな奴でも、愛する誰かでも、男性1人ならheで済みます。日本語でも「彼」とは言えますが、普通は「あの人」とか「あいつ」とか「あの子」とか、相手によって使い分けますよね。また、英語は語尾に男女の区別がありません。そのため、同じメロディー、ほぼ同じ歌詞を、男女どちらも歌うことができ、それで違和感がありません。繰り返し同じ調べを使うことが多いミュージカルでは大きな利点です。さらに、同じことを口頭で言うには一般に、英語の方が時間がかからないという特徴があります。

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たとえば3分間程度の歌1曲で、英語なら男女の出会いから別れまで表現できますが、日本語だと別れの1コマとか1夜のシーンしか語れないと言われます。つまり英語から日本語への翻訳ミュージカルには、言葉の面でハンデがあるんですね。でも音楽と踊りと演技が一体になったミュージカルは、良い作品なら大きな感動を呼びます。翻訳でない、日本語ネイティブの優れたミュージカルを、もっと見たいものですね。

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